リーグ戦の醍醐味「順位点」 瀬戸熊直樹「満貫アガってラスからトップは8万8000点の価値」/麻雀・大和証券Mリーグ

 プロ野球、Jリーグ等、あらゆる競技スポーツにおいて、土壇場の「逆転劇」は観る者に感動をもたらす。劣勢下であればあるほどその感動は大きく、記憶として刻み込まれ、語り継がれていく。

 麻雀におけるトップの取り方には「先行逃げ切り」「トップを確定させる差し込みといった頭脳プレー」「オーラス逆転」など様々だが、初めて対局番組を見る視聴者にとってわかりやすく、最もエキサイティングなのは「オーラスの大逆転」だとTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)は言う。


 Mリーグの1試合は半荘(東場から南場まで親番が2周)で行われている。得点は対局終了時、3万点を超える得点をプラス、不足する点数をマイナスとし、この持ち点に順位点を加算する。順位点は1位+5万点、2位+1万点、3位-1万点、4位-3万点。持ち点・順位点ともに1000点=1ポイントに換算。仮に南4局で4着目・持ち点1万8700点の北家が満貫8000点をツモり、ラスからトップになった場合は以下のようになる。


 北家 持ち点1万8700点の4着目→持ち点2万6700点のトップ→▲3.3に順位点+50.0を加算=+46.7ポイント


 得点だけで言えば8000点で+8.0のアガリだが、順位点▲30.0の4着から1着+50.0になったことで計+80.0の価値が生まれる。

 実際、2万5000点スタートで持ち点8万点台を叩き出すのは容易ではない。子であれば役満3万2000点×2回に相当するほどの加点が必要だ。「南4局、オーラスといった土壇場でアガる勝負強い選手は誰だ?という視点で見るのも面白いと思います。とくに大逆転を狙う時には順位を下げることも多いので、最後のスリリングな場面を楽しんで頂けたら」と瀬戸熊は続ける。「逆に絶対着順を落とさないとか、必ず1つでも着順を上げるというように手堅く打つ場面もあります。わずか1000点の放銃でも、順位点が絡めば、それが4万点、5万点相当に匹敵する放銃となる場合もあるわけです。だから中、発を鳴いていて大三元模様の打ち手がいたとしても、白を切ってタンヤオのみでもアガリ切ってしまえば、役満以上の価値が生まれる、なんて場面もあるわけです」。ただ「やってる選手たちは胃が痛くなる局面なんですけど、その心理を楽しんでもらえたら」と笑う。


 Mリーグはここまで48試合を終え(11月9日現在)、オーラスの逆転トップが生まれた試合は6試合。瀬戸熊をはじめ、6人の選手が逆転劇を演じてきた。特にセガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)は11月8日1回戦・南4局、4着目で持ち点1万2600点という状況で、トップ目で4万2000点持ちの赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)からリーチ・七対子・赤・ドラ4で親の倍満2万4000点を直撃。2万9400点差を一撃で逆転し、トップ奪取という大逆転劇を演じた。アガリ点+20.4にラスからトップへの順位点+80.0を加えると+100.4、10万4000点分のアガリだ。

 Mリーグのような長期リーグだからこそ、この順位点はより重要になってくる。瀬戸熊の言う視点で対局を見てみると、オーラス時における各選手の狙いが、さらに明確に伝わり、試合を見るのがもっと楽しくなるに違いない。【福山純生(雀聖アワー)】


◆瀬戸熊直樹(せとくま・なおき)1970年8月27日、千葉県生まれ。O型。日本プロ麻雀連盟所属。主な獲得タイトルは第26・27・29期鳳凰位、第6・9期無双位、第14期發王位、第28・29・30期十段位他。著書は「麻雀アガリの技術」。異名は「卓上の暴君」。


◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。

(C)AbemaTV


▶11/12(月)19:00~ 大和証券 Mリーグ 風林火山vs麻雀格闘倶楽部vs雷電vsPirates

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