屈辱の1年目 瀬戸熊直樹「もっとバッシングを受けるのが正当」真正面から受け止めるプロ意識/麻雀・Mリーグ

 敗れてなお、麻雀プロとしての意識の高さを見せつけた。プロ麻雀リーグ「Mリーグ」のレギュラーシーズンが2月12日、全140試合を終了し、ファイナルシリーズに進出する4チームが確定した。7チーム21人の中で、抜群の知名度を誇る萩原聖人(連盟)が所属したTEAM雷電は、一時はファイナル圏内に食い込んだものの、結果的には7位で初年度を終えることになった。13日に行われた会見前の取材で、チームメイトの黒沢咲(連盟)と対応した瀬戸熊直樹(連盟)は「僕がA級戦犯になったのは間違いない」と語るとともに、「もっともっとバッシングを受けた方が、プロスポーツとして正当な世界かなと思った」と強く語った。全選手の中でも、とりわけ責任感が強いことで知られる瀬戸熊は、屈辱の最下位敗退を真正面から受け止めるどころか、さらなる試練を求めていた。

 瀬戸熊といえば「卓上の暴君」の異名を持ち、勢いに乗った時の圧倒的な打力でライバルたちを打ち倒し、数多くのタイトルを取っているトッププロの1人。その実力は、日本初となる大規模なチーム対抗リーグ戦、Mリーグの場においても、いかんなく発揮されると予想する人は多かった。ところが、残された最終成績は、21人中20人の▲283.4。1日で2連続の箱ラスを食らうという、プロ人生初の屈辱を味わい、思わず顔を覆うこともあった。「最終的には僕が自分を見失わず、最低でもプラスマイナスゼロぐらいにしておけば、チームはファイナルの残れた」と、チームの敗因を背負い込んだ。


 萩原、瀬戸熊、黒沢の3人で戦い続けたTEAM雷電。スター選手として知名度抜群なのは萩原だったが、チームの大黒柱は瀬戸熊。そんな瀬戸熊の苦悩を、黒沢は「すごく苦しんでいたのを近くで見ていた」という。「これだけの選手が集まっているところなので、好調、不調の人は出てくるのですが、私は絶好調だった時にチームを引っ張り切れなかったのが残念だったので悔しいです」と、自らの責任でもあると口を開いた。

 「雷電の麻雀はおもしろい!」を合言葉に、ファンからはチームが低迷した時期でも、温かい言葉が送られ続けた。瀬戸熊は「僕の長い麻雀人生で財産になりました」と感謝を述べた上で、こう切り出した。


 瀬戸熊 「ただ自分として、まだまだだなと思ったのは、もしこれくらいの成績で終わったんであれば、もっとアンチの方や(ファンから)バッシングを受けていいと思ったんですけど、それが非常に少なかった。麻雀という競技のフィールドが、そこまで世間に認知されていないんだという裏返しかなと思います。これがプロ野球やプロサッカーの世界だったら、本当に外を歩けないくらいのバッシングを受けていてもおかしくない。そこがまだ温かい声の方が多かった。僕はまだ実際に認められていないという証拠だと思ったし、もっともっとバッシングを受けた方が、プロスポーツとしては正当な世界かなと思いました。今回、温かい声援で支えられた部分が多かったんですけど、そこに甘んじていては、僕のプロ生活は終わってしまう。バッシングをきっちり受け止めて、来期につなげていきたいと思います。僕の中では、本当に今期のふがいない成績は、一生拭い去ることができない記録になったと思うし、それを払拭しようとするなら、自分の麻雀の借りは麻雀で返すしかないので、来期の成績で見返すしかないと思っています」


 会場に集まっていたメディアの面々も、その言葉に込められた覚悟、決意に圧倒されるほどだった。


 来期、TEAM雷電を含む各チームが、どんな陣容で戦いに臨むかは固まっていないが、瀬戸熊は今度こそ「卓上の暴君」たる麻雀を、多くのファンに見せると心に決めている。そのためには批判を受け止め、むしろもっと求め、渾身の一打の糧とする。「麻雀」の競技としての価値は、実際に打つ人たちが高める。瀬戸熊のようなプロが増えていけば、きっと麻雀も、Mリーグも、もっと人を感動させるものになる。【小松正明】

◆都合により囲み取材を欠席した萩原聖人のコメント

 ファンの人たちには感謝の気持ちと謝罪の思いしかないです。僕たちは心からファンの声援に励まされ、明日も立ち上がろうという気持ちで最後まで胸をはって誇りを持って戦いました。結果を出さなきゃ意味がないと自分でもすごくわかっていますが、それでも僕は役者として両方の道を正面から前に進むと決めたので、来年も、より進化したより強いそしてより面白い雷電の麻雀を準備してMリーグで大暴れします!雷電の麻雀は、この先もいつだって面白いんです!


【レギュラーシーズン成績】


1位 EX風林火山 +281.7(80/80)

2位 渋谷ABEMAS +184.6(80/80)

3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +39.2(80/80)

4位 赤坂ドリブンズ ▲8.7(80/80)

5位 U-NEXT Pirates ▲99.2(80/80)

6位 セガサミーフェニックス ▲170.1(80/80)

7位 TEAM雷電 ▲227.5(80/80)


◆Mリーグ 7チームが各80試合を行い、上位4チームがファイナルシリーズに進出するリーグ戦。開幕は2018年10月、2019年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。


(C)AbemaTV


▶2/23(土)22:00~ 大和証券M.LEAGUE 2018 10月→2月 REVIEW 雷電

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